.......ときどきそう思うんです。音楽と数学って何か関係があるんじゃないかって。そう思わせた最初のキッカケは、クセナキスをテレビで知ったことです。
たしか番組のタイトルが「クセナキスの作曲法」というもので、数学を用いて音の密集をグラフ化し、それから音楽を作る....(だったと思います) 具体的には分からなかったですけど、大きなグラフを使ったりコンピュータを使ったりしている作業が写っていました。また、分子と原子の運動を音にしたり、様々な現象を音楽にしていくのとかあったりと、「コード進行はこんな感じでバッキングはこんな感じ....」みたいな次元とはまるで違うわけで、すごく新鮮で興味深かったです。
それで、いろいろ考えてみると、今の音楽は平均律で成り立っているわけで、オクターブ内の音の配列を音楽的に分けたのではなく、数学的にただ12等分しただけ....。自由に転調できるが、オクターブ以外の音はすべて濁っているという、妥協の配列。 たしか数学者だったピタゴラスってピタゴラス音階とかいうのを生み出したような気が....。
拍子や音符など数字に表される部分、コントロールされている部分もありますし、ディミニッシュやホールトーン(スケール)などは、等間隔によるスケールですし、何か数学的なものから割りだせるものが、まだあるような気がするんですが、やっぱり出尽くしているんでしょうか....。
クセナキスは、一時期、意外や意外、近代建築の巨匠 ル・コルビジェの弟子だったという驚くべき事実があるんですよね。 そしてクセナキスがコルビジェの音楽性に共感したらしく、ゲーテの「建築は凍れる音楽である」をパロって、「音楽とは動く建築である」とか言ったとか。コルビジェが音楽についてどのくらい造詣があったのかわかりませんが、クセナキスは建築も音楽もやったわけで、またクセナキス自身、数学者だったこともあって.....なんか、この辺りがヒントになっているような気がするんですよね....。 建築と音楽を学んだクセナキスが言うのならば、本当なのでしょうね。
しかしコルビジェも凄いけど、クセナキスも凄い。メシアンとコルビジェの二人から学ぶとは....、とんでもなく高次元の融合を試みた、って感じ? というか、数学も音楽も出所は一緒だったってこと!? ........うぅ、全然分からない.....謎です。
もちろん、音楽は、様々な生活から自然に生まれたものもあるわけですけど、その反面、どこか数学にも関係しているのではないかと、思うんです。妥協した音楽ではありますけど、妥協したお陰で、生まれたものもたくさんありますし、もう平均律になってから、数え切れないくらいの音楽が出たわけですけど、、まだまだ何かありそうな気がします。特にその数学的なものと関係していそうなのは、やはり西洋音楽だと思いますが、もちろん平均律に関係のない民俗音楽なども同様にまだまだ探究すべき点があるのは言うまでもありません。