Diary of a Madman

癲狂院に置かれた或る一冊のノートブック
狂気の記憶が焼き付いた、深淵なる倒錯の記録の数々。
« 夏は大好きだけれど....。 | メイン | 今週も来週も »
Beheading

......タイトル通りです。
 長崎の女子児童といい、イラクの人質殺害といい...タイミング悪くて全然載せられないじゃないか...。ほとぼり冷めてそろそろ大丈夫かなと思ったらまた...って感じなんだもの。

もう載せます。
デリカシーのないヤツと思われても(゚ε゚)キニシナイ。
ちなみに、以下の絵を見ても、真似しないように。

 まずはこれ。序の口。
http://www.artrenewal.org/images/artists/c/Caravaggio_Michelangelo_Merisi_da/large/Beheading_of_Saint_John_the_Baptist_WGA.jpg
直リンできないのでコピペしてご覧ください
まだ切られていません。
カラヴァッジョの作ですが、この人のはリアルな作風が多いです.....。


 次、これ。
http://www.artunframed.com/images/artmis7/fabritus99.jpg
既に銀のお盆に載っています。右側でとさかのような飾りを頭に付けているのが、サロメです。後ろで少しうつ向き加減の女性がサロメの母親、ヘロデアのようです。

 なんか右手が「グッジョブ!」って感じで思わず笑ってしまう......。w
でも、こういうふうにも考えられるかも。

処刑人:「王女様、どうぞ.....。」
サロメ:「........切り口が"なっていない"。あたしがお手本を見せてあげよう。」
処刑人:「ドキッ」
サロメ:「おまえ、表へ出ろ」←この場面
処刑人:「オ,オレノクビ...?(((((( ;゚Д゚)))))ガクガクブルブル 」


みたいな。w

 ちなみにこの絵、去年の秋、国立西洋美術館でレンブラント展をやっていたときにありました。この絵は、レンブラントの弟子の中でも特に才能のあったファブリテイウスの作と言われていています。けっこう大きな絵で、実際はもっと青ざめた色彩で、ヨハネの身体と首は血の気のない感じで....、無気味でした......。この絵の辺りで「気持ち悪い〜」なんて言葉は飛び交ってましたけど、自分は全然平気でしばらく見てましたが。


 次はこれ。
http://www.casatourism.it/uffizi/images/decollazione.jpg
首の断面が見えてますね....。血もけっこう吹き出るように流れてます。盆を持って首を貰う人物は、やっぱりサロメか。ちなみに作者は"Giovanni da San Giovanni"という人。(すみません、この画家知りません...。)


 ここでちょっと違う話の題材を。これ。
http://www.artrenewal.org/images/artists/b/Bol_Ferdinand/large/Consul_Titus_Manlius_Torquatus_Beheading_His_Son_RJM.jpg
ローマ帝国の執政官だった、マンリウス・トルクァトゥス(Titus Manlius Torquatus)が不服従のために息子を斬首したのですが、ちょうどその場面のようです。"Ferdinand Bol"の作。(すみません、この方も存じません....。)


 元に戻して、再びヨハネの絵を。
はい、これ。http://gallery.euroweb.hu/art/t/tiepolo/gianbatt/2_1730s/05berga2.jpg
...なかなかグロく仕上がっています。...それ以外に特にコメントすることもないのですが...。右で指図してそうな女性がたぶんサロメ。もしくは風貌からするとヘロデアかもしれませんが。


 最後はこれ。http://www.artrenewal.org/images/artists/c/Caravaggio_Michelangelo_Merisi_da/large/Judith_Beheading_Holofernes_WGA.jpg
コピペでご覧下さい。
ちなみにカッターナイフではなくて刀ですが(゚ε゚)キニシナイように。
寝込みを後ろからさくっと斬り付けています。もう半分程斬れてますね。血も吹き出ているし。いやあ、右のユディットと左のホロフェルネスの表情がすごい...。無表情でさくっと斬ってるのが怖すぎ...。


 ついでに、少しサロメとユディットについて少しお話しします。

 まずサロメとヨハネですが、新約聖書に登場する人物で、イスラエル王のヘロデの兄とヘロデアとの間に生まれた娘がサロメです。洗礼者ヨハネが、ヘロデと兄の妻(ヘロデア)との婚姻を認めなかったために(理由は近親間の婚姻だということらしい)、ヘロデアはヨハネを憎むようになりました。ちょうど、ある宴会にヘロデ王が、サロメに踊ったら褒美を与えると約束し、それをチャンスと思ったヘロデアがサロメにヨハネの首を欲するようにそそのかします。......約束してしまった以上、断ることは出来ず、やむを得ずヨハネを斬首してしまう....という話です。というわけで、元々はサロメ自身がヨハネの首を欲しがったわけではないのです。それは、モローのサロメに影響を受けた、オスカー・ワイルドが「首を欲しがるサロメ」に仕立て上げたのです。モローが首を欲しがるサロメと想像して描いたかどうかは知りませんが、個人的には多分そういうのとは違う部分で描いたのではないかなあと思っています。


 ユディットとホロフェルネスですが、アッシリアの将軍ホロフェルネスが大軍を率いて、ユディットが暮らすベツリアという町を包囲します。絶体絶命なのですが、ここでユディットだけは観念せずにひとりで戦おうとします。数々の策を用いて敵陣に乗り込み、将軍ホロフェルネスに会い、ここで、ホルフェルネスは美しいユディットに激萌えしてしまい、すっかり舞い上がってしまい、とりあえずユディットを始末するのはいつでもできると思い込みとりあえず宴会を始めてしまいます。宴会が終わる頃にはすっかり酔いつぶれてしまったホルフェルネスを待ってましたとばかりに、ユディットはさくっと首を斬ってしまいます。(実際、ほとんど一振りで切り落したらしいです) その後、将軍の首を敵陣にさらしたら、兵士はおののき逃走してしまい、町は救われた、という話です。


 やはり洗礼者ヨハネのものが多いですが(ほとんど斬られ役だ。)、キリストの使徒の中でも特に有名なのだから仕方無い。他にもゴリアテの首を持つダヴィデやトラキアの娘に八つ裂きにされるオルフェウスなど、生首が描かれている絵画はありますが...、ここでは割愛します。


ここに少し情報が載っていますのでよろしければご覧下さい。
http://village.infoweb.ne.jp/〜elliot/kubi/kubi.html

† | TOPへ▲

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.seventh-heaven.jp/diary/mt-tb.cgi/225

癲 狂 院 [+] -Cruel Insane Asylum- Copyright© Yusuke Kobayashi S E V E N T H † H E A V E N メール
TopUp HiUpDownDown HiBottom