Diary of a Madman

癲狂院に置かれた或る一冊のノートブック
狂気の記憶が焼き付いた、深淵なる倒錯の記録の数々。
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ミュシャ展とエミール・ガレ展

ミュシャ展
エミール・ガレ展

 今日見てきました。最初にエミール・ガレ展が開かれている、両国の江戸東京博物館へ行き、その後、ミュシャ展の東京都美術館へ行ってきました。

 江戸東京博物館で、エミール・ガレっていうのも何だか似合っていない様な気もするのですが(個人的には、庭園美術館辺りが似合ってそうな気がしますが...)、久しぶりに常設展の方も見てきました。

 エミール・ガレは、ガラス職人だった人で、ご存知の方ならもちろん知っている、昆虫や植物などがモチーフにされた、有機的な装飾の花器やランプなどが一挙に展示されていました。このエミール・ガレが手掛けるガラスは、多層構造になっていて、........すごく表現できないのですが、とにかく普通のガラスの花瓶なんかとは違うのです。ガラスを付け加えたり、象嵌にしたり、削ったり、とにかく精緻で素晴らしい作品ばかりです。先週の「美の巨人たち」でも取り上げられていた、最晩年の傑作、「手」も展示されていました。エミール・ガレの作品を見たのは今回が初めてではなくて、以前、庭園美術館で開かれていた「ベル・エポック」で見たのが最初でした。あの時は、ガレだけの展示ではなかったので、ほんの数点だけでしたが、今回は本当にたくさんの展示数で、初公開のものも多数あったとのことで、大変充実していました。

 驚いたのは、ガレが手掛けた家具です。.......ガレといえばガラス作品だけかと思っていましたが、木材を使ったテーブルや棚などの家具も手掛けていたんですね。知りませんでした。 この家具も素晴らしく、細かい象嵌が施されていて.....そのテクニックぶりに感動しました。 しかも、平面的/立体的にデザインされていて、家具自体があたかも空間であるかの様にも見えてしまう作りには本当に驚かされました。

 そういえば館内の別ブースで、テレ東系列の「お宝何でも鑑定団」の公開収録(出張鑑定?)していました。エミール・ガレ展にちなんで西洋アンティーク関係の内容だったらしいです。若干当日空きがあったようですが、すごい人だかりでした。あれはすぐ閉め切ったでしょうね.....。


 そして、都美のミュシャ展。ミュシャは人気があるので、人が多いのでは....とは思っていましたが、やはり予想通り凄い賑わい。中へ入っても人が全然動かないし......、牛歩状態。足を止めたくなる程どれも(・∀・)イイですものね。ミュシャは、画家でもありますが、どちらかというとポスターなどを手掛けたイラストレーターの先駆けみたいな感じに捉える人が多いと思います。実際、サラ・ベルナール主演の劇の告知ポスターなどは、ミュシャが手掛けた代表作でもありますし、あれこそがミュシャのスタイルでもあります。........本当、アールヌーヴォーの素敵な箇所を全て押さえているかの様な作風。華麗な草花の装飾、フレームに、デザイン的にカールした女性の髪など...あの、独特の線画が好きです。絵描きさんにもファンが多いのもうなづけます。印象的なシンプルなラインがまずあって、そこからパーツごとに細かく描かれている様な....そんな風に見えます。個人的には、すごくポップに感じます。幾何学というか.....本当、線画がはっきりを縁取りされたところがすごく印象的なんです。.......あとはとにかく綺麗。もうこれについては言うまでもありませんが。


 どちらも、共にアール・ヌーヴォーの美術です。つまりガレもミュシャも生きた時代がほぼ同じだったということですね。お互い影響を受けた事は......なかったっぽいですが、共通する部分が随所に見受けられました。


 そんな充実した一日で終わるはずだったのですが..........、実はミュシャ展を見終え、さあ帰ろうと都美の正門を出た瞬間、段差に足をもろにくじいてしまいました。........曲がってはいけない方向へ足首を曲げてしまい(内側にですね。)、瞬間、(骨の折れる音ではない..と思う)ボキボキっと鈍い音が.........。こんなのは初めてで、まともに歩く事が出来ず、救急車でも呼ぼうかと思った程痛くて.......。それでもなんとか足をひきずりながら上野駅まで到着し、運の悪い事に、遠い15番線の高崎線のホームまで行き......まあ、なんとか電車にも乗る事が出来て、家にもなんとかたどり着く事が出来ました。帰ってきてから足首を見たら.......なんだかめちゃめちゃ腫れていて.....もしかしたらやばいかも.......。何もしていなければ痛くはありませんが、ちょっとでも動かすと痛くて....ろくに歩けない状態。とりあえず湿布を貼って様子見です。

 なんだか......結構凹みました。
それに実は、ミュシャ展......(異常な程)カップルばっかりで.....泣きたくなりました。あれってきっと彼女に連れられて彼氏は一緒に来ていたのだと思いますが........羨ましいです(羨まし過ぎる)........。独り身にはかなり応えます。あんなにカップルばかりだったのは初めてです。......しかも年齢層も自分と同じ年くらいのが一番多かった感じだし.....ああいうのは本当楽しそう.....。

 思えば、年明けて、トラブル続きだったりします。.....日記には書いていませんが、MDレコーダーが突然壊れ、オーディオインターフェイスは不具合続きでOS9では使えないし..........、今年の不幸はこれで終わりにしてほしいと切に願います。....なんだかみじめな気持ちです.。.....本当、泣きたくなりました。ウワーン・゚・(ノД`)ヽ(゚д゚)カワイソーニ


 それはともかく、とりあえずエミール・ガレ、ミュシャ共にお勧めです。ミュシャは、お絵描きする人には特にお勧め。きっと参考になる所があると思います。.......あ、でも一人ではいかないほうがいいかも.........。オメーニイワレタクネーヨ(# ゚∀゚);y=ー(・ω・)・∴ターン

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こんばんは。築月です。

ミュシャ展おすすめですか!
丁度、時間が取れたら行きたいなと思っていたところでした。
でも…そっかー…。カップルばかり………。
…っく、私も肩身の狭い想いをしそうだな…。

と言うよりも。
うわぁ…、剥離骨折!?痛そうです;;。
捻挫とか骨折ってクセになりやすいって聞いた事があります
(と言うか自分で実証済み。骨折ではなかったケド…)。
どうぞ気をつけて下さい!お大事に…。

投稿者 柳原 築月 : 2005年02月03日 02:47


ナカーマ(・∀・)人(・∀・) でもショボーン(´・ω・`)

......ま、それはともかく、ミュシャ展はおすすめです。
本などのよく載っている「ジスモンダ」、「黄道十二宮」などの有名どころはもちろん、油彩画や、金細工、下絵、写真などもあって、内容はかなり充実していると思います。
そんなこともあって展示数は多めです。(あの混み様だと結構疲れる...)
 下絵や装飾のアイデアをまとめた手帳本の中身も展示されていたりして、興味深いです。
 .....たぶん築月さんも満足出来る内容だと思います。

骨折のほうは、まあ骨が折れたっていうよりはちょこっと剥がれて欠けた、
という感じなので、酷い捻挫をしたようなものかもしれません。
痛みはギプスで固定した後は、それほど痛い思いはしていませんね。
お気づかいありがとうございます。
 ホント、捻挫はクセになり易いそうですね。骨折よりたちが悪いとも聞きます。
.......長時間立ちっぱなしの疲れ足に重いブーツだったのが原因かも。
ほとんど足枷だ。w

投稿者 鼎 : 2005年02月04日 00:40


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