Diary of a Madman

癲狂院に置かれた或る一冊のノートブック
狂気の記憶が焼き付いた、深淵なる倒錯の記録の数々。
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「耳を治しておくれ」

 ..........ふと気付いたのですが、最近....とはいっても一昨年辺りからになりますが、耳の具合がすっかり良くなりました。

 実は、振り返るともう6年も前のことになるのですが、その当時は、スタジオへ入ってよくジャムっていました。......バンドっていうわけではないですが、ドラムやベースなんかと一緒にいろいろ演っていました。思うに、たぶん人よりも音量の許容範囲が低いのだと思いますが、ドラムのシンバルやリムのカンカンした音が苦手で、スタジオ出ると、耳がピーピー鳴っていることがしょっちゅうでした。まあドラム以外にも自分の出していたギターの音でも、耳鳴りしていたこともありましたけど。w  人より耳が弱い(?)とはいっても、周りに聞いてみると、ピーピー耳鳴りがするのは当然の様で、最初は焦りましたが、耳鳴りも、翌朝には治っていましたし、そんなものなのかなあ...とあまり気にしなくなってしまったんです。

 しかし、ある日、いつもの様にスタジオで音出ししていたのですが、翌日になっても耳鳴りが治まらなくて、大変な思いをしました。その時はちょうど風邪を引いていて体調が悪かった上に、鼻水、鼻づまりが耳へ繋がる耳管の状態を悪くしていた事も要因だと思っていますが、何日経っても耳鳴りが治まらず、音量は小さくなったものの耳を塞ぐとピーと鳴ったままなのが分かりました。爆音による耳鳴りでは加えて、聞こえ方がなんとなくぼわっとした音が響く様な感じにいつもなるんです。その時も同様で、どちらかというとそっちの方が酷くて、例えば金属や食器がガチャガチャぶつかり合う音が特に耳の奥の鼓膜を突つく様な感じで痛くて、参っていました。風邪のこともあったし、4、5日経っても治まらなかったので、耳鼻科で診てもらう事にしたのです。

 事前にネットで耳の病気などを調べていたので、おそらく滲出性中耳炎なのではないかと思っていました。これは耳管の中の中耳と呼ばれる付近に字の如く、液体が溜まってしまう症状で、それによって聞こえ方が塞がれた様な、こもった聞こえ方になり、同時に音が響いて聞こえたり、聴力も落ちます。診察では、ティンパノグラムという機械で、鼓膜の振動具合を調べるのですが、これの診断結果でやはり滲出性中耳炎の症状が出ているようでしたが、それほど酷い症状ではなく、軽度だったようです。その後、聴力検査もしたのですが、..........これが驚かれてしまって(自分でも驚きましたが)、すごく聴力が良い結果になっているようで、平均的な人の可聴範囲よりも広いらしいです。耳の具合が悪いにも関わらずそういう結果だったので、安心してしまいました。

 ところが、その後出された薬を飲んでも、日にちが経っても良くならず、耳鳴りは治まりましたが、相変わらずガチャガチャする音に対しての症状が変わらず、悩んでいました。その後も何度か診てもらったのですが、中耳の状態はすっかり良くなっていると言うし、気のし過ぎなのでは....と言われてしまい、それ以上診てもらうのは止めました。確かに思いっきりガンガン響く感じでもないし聞こえが悪いわけでもないのですが、明らかに不快感のある状態が続いていました。


 それからというものの、すっかり音楽が嫌いになってしまい、音楽を聴く事も、スタジオで弾く事もなくなってしまいました。もっともスタジオの出入りは他の事情で入る事がなくなってしまったのですが、仮に入る様なことがあってもおそらく断っていたと思います。..........もうそれ以来、辛い日々が続きました。その後も日を改めて診てもらった事もあったのですが、相変わらずな結果で、.........なんとなく鬱状態だったと思います。ギターも埃をかぶったままで、弾く気はしないし、音楽も聴く気はしないし、ほとんどゾンビみたいな感じです。それまで大好きだった音楽だったから.........本当に辛かったです。毎日泣きたい気分でした。

 そんなのがずっと続いていたのですが(たぶん1年ほど)、ふと気付いた頃には、症状が治っていました。本当に少しずつなのでしょうが、確かに良くなっていったのだと思います。それを機に少しずつ音楽を聴く様になり、埃をはらいギターを再び弾きだす様になりました。それでも、少し長く聴き続けていたりすると、以前の症状が出てしまう事があり、ヘッドフォンで聴く事は極力避け、気をつけていました。その後、聴いていられる時間が少しずつ長くなっていった様な感じで、冒頭にも書きましたが、一昨年辺りからはすっかり元に戻った様に思います。


 ..........振り返ると、治って本当に嬉しかったです。あれほど苦しんで、もうギターを弾くことは2度とないと思っていた程でしたから。時たま、ランディ・ローズのポスターを眺めては、「ランディ、どうかこの耳を治しておくれ」.......なんて呟く程、精神状態が危なかったし。今ではヘッドフォンで(爆音ではない)大きな音量でも長く聴いても大丈夫だし、ギターもよく弾いています。あの時と比べるとだいぶ上手くなったよぅ。
 もちろん、何時間も(調子に乗って一日中とかw)聴き続けていると、やっぱりぼわっとする感じになります。でも......以前の感じとは違って、響いたりキンキン痛む症状はほとんどありません。いわゆる、耳の疲労感、というようなものだと思います。 もちろん、そんなに長く聴くことは極力避ける様にしていますし、気をつけています。そういえばそれ以来スタジオへ入った事がほとんどないのですが、それからというもの、耳栓も常備しているので、スタジオで周りが爆音で鳴らしていたってこれなら大丈夫だから......また入りたいです。

 改めて振り返ると、結局、自分の耳に起きた症状は一体何だったのか、よくわかりません。聴力が落ちたわけではないから難聴関連ではないでしょうし、でも耳鳴りはピーピー鳴ってたし.....。もしかしたらこの「聴覚過敏症」だったのかも.....。うん...これっぽい。異常に大きく聞こえる感じだったし......。


ばーちゃる耳鼻科
耳の調子が変だな、と思ったらここで調べてみて、当てはまる様なことがあったら、「すぐに」耳鼻科で診てもらうのを勧めます。

耳鼻科50音辞典
上記で紹介したサイトのトップページです。こちらもかなり詳しく、症例が豊富ですので、参考になるはずです。


長くなったのでページを改めて書きます。

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