少し前に、チャゲアスのバンドスコアをヤフオクで買い漁っていました。
今さら感のある人達かもしれませんが、初めて買ったCDはチャゲアスのだったしたくさんCDも買ったし、長い間よく聴いていたものです。別にファンだからとコレクションのためにバンドスコアを買ったわけではありません。音楽的観点からです。
チャゲアスの活動時期にもよるのですが、ポニーキャニオン在籍時代…つまり多くの人に最も馴染みのある曲が発表された時代の楽曲は、実に綿密なアレンジがなされていると思うのです。キーボード主体のアレンジならではというアレンジでしょうか。加えてアスカさんの作曲した曲はコード進行も個性があって、ありきたりなコード進行ではないものが非常に多くて、コード進行をアナライズするだけでも非常に参考になります。
中でも具体的にスコアを見たいと思ったのは、「Guys」と「Red hill」。「Say yes」大ヒット後のアルバムなのですが、曲のキャッチーさと共にアレンジが一番ゴージャスだった作品です。ブラス/ストリングスの俗にいう「上もの」のアレンジがふんだんにされています。ブラスやストリングスのアレンジというのは、自分にとってすごく苦手です。
本棚にしまいっぱなしだったブラス/ストリングスのアレンジの解説書なんかを最近再び開き始め勉強しています。
自分には馴染みのない楽器ばかりですから、各楽器の音域、移調、奏法などに始まり、ボイシング、セクション別のアレンジ、らしさを感じさせるメロディの作り方、打ち込みによるシミュレート…などなど、学ぶ事がいっぱいでした。そういう解説書、理論書を読破したところですぐに作れるわけでもなく、やはり参考になるのは実際の曲を知る事だと思うのです。自分にとってその好事例がチャゲアスの先述の作品になるわけです。
…ふつうバンドスコアというと音楽ジャンルがロックなどの名前通りバンドで演奏されるアーティストのものが主流です。なのでチャゲアスのバンドスコアというのは珍しいほうだと思います。第一、チャゲアスのバンドスコアを買ってバンドで演奏しようなんて思う人がいない…気がします。たぶん大ヒットした作品だったのでスコアが発売されたのでしょうが、あまり出回っていないと思います。実はその昔、ちょうどチャゲアスに嵌っていた頃、楽器屋でバンドスコアを見つけています。でも当時は中二病真っ盛りだったので「ロックバンドじゃないアーティストのバンドスコアなんて恥ずかしくて買えない…」なんて思って買わずじまいでした。w 今なら笑える話です。
ともかくそんなわけで、バンドスコアを入手するにはヤフオクが一番確率が高いと、しばらくアラートに入れて出品されるのを待っていました。結果、先述の「Guys」「Red hill」、「Say yes」収録のアルバム「Tree」、ベストアルバム「Super best2」に1995年発売のシングル「Heart」3曲をまとめた「Best selection」の4冊を落札しました。以上の作品のスコアはぜひとも見たいものだったので、かなり満足しています。けっきょく発売されたバンドスコアほぼ全て手にしたことになりました。w
よくを言えば「Pride」とか「See ya」「Energy」辺りのスコアがもしもあったら欲しいところですが、無い物は仕方ありません。スコアが見られるだけでも貴重なので、これらのスコアを参考に今後の創作に励みたいと思います。
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そうそう…、買ったスコアのうち「Guys」のものは、鉛筆で数ページ書き込みがあるとのことだったので「まあ消せばいいや」と思っていたのですが、現物を見たらちょっと消せなくなりました。「3連なのにピアノの入り方がかっこよい。さりげない」「ブラスが入っていることでゴージャスになっている」「xxxの部分のリズムがよい」とか色々書かれてあるんです。w 譜面にも随所に注釈が入れられていて、すごい参考になるんです。これはかなり嬉しい予想外。なんだか前の持ち主も同じ様な目的で使ってたのかなあ。見た目はぜんぜんボロじゃないのに、あんなにびっしり書き込みしてあるとは。人間性まで垣間見られるかのようです。
…これが自分だったら、手垢べっとりで紙が折れてたりヨレヨレで、おまけに書き込んだアナライズは間違ってるわで、出品したら落札者は失笑噴飯ものだねえ…。
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