Diary of a Madman

癲狂院に置かれた或る一冊のノートブック
狂気の記憶が焼き付いた、深淵なる倒錯の記録の数々。
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ブラッドベリ・ビルディング

 現地に訪れたレポでもないのに、たかだかビルひとつを紹介するのも気が引けますが、話の流れとお気に入りの建築なので、話のタネにします。


 ブラッドベリ・ビルディングというのは、アメリカにあるクラシックな建物です。映画「ブレードランナー」のロケ地としても使われています。説明するよりも画像を見てもらったほうが話が早いですね。以下のリンク先をご覧になってください。

 
Category:Bradbury Building, Los Angeles - Wikimedia Commonsこのページに紹介されているうち2つの画像のリンク先が以下の2つ。

File:Los Angeles Bradbury Building staircase.jpg - Wikimedia Commons

File:Los Angeles Bradbury Building elevator.jpg - Wikimedia Commons


 吹き抜け、ロートアイアン、クラシカル..........、好きな要素が満載の建築です。このうち「吹き抜け」という構造は物心付くまえから好きでした。あの空間...........見上げれば手には届きそうも無い、まばゆい光が差し込む空間。たとえそれが自宅のたった2階分しかない吹き抜けでも、自分にはひとつの仕掛けに感じました。

 大型の商業建築では吹き抜けは別に珍しくもないですが、このブラッドベリビルの吹き抜けの空間は素敵です。別に近年では高層ビルというわけでもない高さですが、まるで中庭のような吹き抜けに回廊のように配置されている点が開放的です。またロートアイアンの重厚で豪華な装飾の反面、レンガや木材の温かみのある色と質感、それら2つのトーンの組み合わせ、そして階段の踊り場にさりげなく置かれた植物........。近年のモノトーン調でガラス張り、むき出しのコンクリート....それも良いと思います。でも1つくらいはあって欲しいのです、たとえば日本に。

 
 自分が知らないだけかもしれませんが、日本でこういう建築を目にしたことがありません。洋館ならあるでしょう。でもオフィスビルで吹き抜け+回廊状のような建築はあるのでしょうか。たとえば夢の話、こういう建築でマンションがあるならっ住んでみたい。住めばきっと、100年よりも前に建てられたのに、この未来感のある--------何も持ち合わせていなくてもどこからか希望が湧いてきそうな-----------空間に包まれる。


 日本でそれを願うのは無い物ねだりなのかもしれません。地震国の日本では、レンガ造りは危険です。ああ、でも鉄筋鉄骨の骨組みに内装として壁面にレンガを積み上げて、上の階層は木材にすれば可能かも? 回廊状でなくても南面をガラス張りにした吹き抜けのロビーにして、「コ」の字になるようにすればいいか。

 
 ...............あぁぁぁ、もしも建築家だったらなあ..................。今の時代こそ、こういうクラシックな建物が新築されても良いのになあ。大事なのは回帰するのではなくて、「現在の建築技術と融合した」クラシック/レトロスペクティブなもの。


 ガタッ、ちょっと安藤忠雄建築研究所へ弟子入りしてきます。(ぉぃ


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