Diary of a Madman

癲狂院に置かれた或る一冊のノートブック
狂気の記憶が焼き付いた、深淵なる倒錯の記録の数々。

建築 アーカイブ
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 現地に訪れたレポでもないのに、たかだかビルひとつを紹介するのも気が引けますが、話の流れとお気に入りの建築なので、話のタネにします。


 ブラッドベリ・ビルディングというのは、アメリカにあるクラシックな建物です。映画「ブレードランナー」のロケ地としても使われています。説明するよりも画像を見てもらったほうが話が早いですね。以下のリンク先をご覧になってください。

 
Category:Bradbury Building, Los Angeles - Wikimedia Commonsこのページに紹介されているうち2つの画像のリンク先が以下の2つ。

File:Los Angeles Bradbury Building staircase.jpg - Wikimedia Commons

File:Los Angeles Bradbury Building elevator.jpg - Wikimedia Commons


 吹き抜け、ロートアイアン、クラシカル..........、好きな要素が満載の建築です。このうち「吹き抜け」という構造は物心付くまえから好きでした。あの空間...........見上げれば手には届きそうも無い、まばゆい光が差し込む空間。たとえそれが自宅のたった2階分しかない吹き抜けでも、自分にはひとつの仕掛けに感じました。

 大型の商業建築では吹き抜けは別に珍しくもないですが、このブラッドベリビルの吹き抜けの空間は素敵です。別に近年では高層ビルというわけでもない高さですが、まるで中庭のような吹き抜けに回廊のように配置されている点が開放的です。またロートアイアンの重厚で豪華な装飾の反面、レンガや木材の温かみのある色と質感、それら2つのトーンの組み合わせ、そして階段の踊り場にさりげなく置かれた植物........。近年のモノトーン調でガラス張り、むき出しのコンクリート....それも良いと思います。でも1つくらいはあって欲しいのです、たとえば日本に。

 
 自分が知らないだけかもしれませんが、日本でこういう建築を目にしたことがありません。洋館ならあるでしょう。でもオフィスビルで吹き抜け+回廊状のような建築はあるのでしょうか。たとえば夢の話、こういう建築でマンションがあるならっ住んでみたい。住めばきっと、100年よりも前に建てられたのに、この未来感のある--------何も持ち合わせていなくてもどこからか希望が湧いてきそうな-----------空間に包まれる。


 日本でそれを願うのは無い物ねだりなのかもしれません。地震国の日本では、レンガ造りは危険です。ああ、でも鉄筋鉄骨の骨組みに内装として壁面にレンガを積み上げて、上の階層は木材にすれば可能かも? 回廊状でなくても南面をガラス張りにした吹き抜けのロビーにして、「コ」の字になるようにすればいいか。

 
 ...............あぁぁぁ、もしも建築家だったらなあ..................。今の時代こそ、こういうクラシックな建物が新築されても良いのになあ。大事なのは回帰するのではなくて、「現在の建築技術と融合した」クラシック/レトロスペクティブなもの。


 ガタッ、ちょっと安藤忠雄建築研究所へ弟子入りしてきます。(ぉぃ


† 22:53 | トラックバック | Topへ▲ †

去年辺りから六本木へ行く事が増えました。増えたと言ってもまだ3回ですが。森美術館と国立新美術館へそれぞれ2回行っています。過去にフィリップスコレクション展、ポンピドゥーセンター所蔵作品展、モネ大回顧展、そして昨日はル・コルビュジェ展を見に行ってきました。

 防衛庁跡地を再開発したのが、六本木ヒルズや六本木ミッドタウン、国立新美術館の....あの一円なのですね。確か....国立新美術館内に、戦前の陸軍兵舎の模型がありましたね。そんな急激な開発によりすっかり様変わりしてしまった六本木。六本木ヒルズ、ミッドタウンにはそれぞれたくさんのお店が入っているので、かなーり見て楽しめそうですが、いつも美術館のついてなのでたくさんの時間が割けず急ぎ行脚でしかも「迷いつつ」右往左往しているので、何が何だかいまだに良く分かっていません。.........どなたかにこんなおのぼりさんをガイドして欲しいくらいです。w 

 街以前に交通関係でもあたふたするくらいです。そっちのほうは最近になってだいぶ分かりましたが、以前はけっこうひどかったものです。w それでも群馬から湘南ラインが出ているので、乗り換えせずに直通で新宿、渋谷、恵比寿などには行けるので、地下鉄日比谷線か大江戸線に乗り換えて六本木駅で降りるだけなので、考えてみれば至極簡単なはずなのですが。それはともかく、上野辺りに行くのとは違って若干遠く感じます。赤羽から恵比寿まで40分近くかかってしまうし。ふらっと出かけて見に行く、なんてことができないので、その度に東京に住んでいる人が羨ましく感じます。


MORI ART MUSEUM [ル・コルビュジエ展]
 
 昨日見たコルビュジェ展.........実を言うと弟に連行されて行ってきました。建築が好きで建築関係に携わっている故に見に行くと言い出して、弟には負けるがそれなりに建築が好きなことを知られているのでどうもカモにされたような気もしないです。コルビュジェというと.......ランク・ロイド・ライト、ミース・ファン・デル・ローエと共によく近代建築の3大建築家として大変知られている建築家です。コンクリートの打ちっぱなしを多用し、大きく緩やかなスロープ、螺旋階段、大きく広いピロティ、真っ白な外壁、整然と並べられた格子状の窓、屋上庭園......ラ・ロッシュ邸やサヴォア邸、ユニテ・ダビタシオンなどがそうで、一方、直線的ではない有機的なフォルムをまとったロンシャン教会などもまた有名です。そんな数々の建築の模型はもちろんのこと実寸大に再現されたモデルルーム(?)などもあり、建築を手掛ける前から行っていた絵画や彫刻なども多数展示されていました。

 建築家の展覧会なんて面白いのだろうかと見る前は疑問に思っていたのですが、模型と共に、映像による説明なども随所にあって、そんな様々な見せ方でなかなか楽しめました。一番大掛かりだったのが、集合住宅の「ユニテ・ダビタシオン」の1ユニット分の実寸模型。中に入る事が出来、モデルルームの様なものでした。ああいう建築家のマンションなんてすごく住みにくそうだと思っていたのに、実際に入ってみると実に良く作られていて、さほど広くはないけれどそれぞれがうまく機能していて意外でした。あれなら住みたい。

 今回の展示ではとくに説明されていなかったと思うのですが、コルビュジェは若い時に.....30代初めだったと思いますが、網膜剥離で片目を失明しています。絵画なら未だしも、立体的な創造をしなくてはならない建築を隻眼でこなすのは、かなりハンディになると思うのですがどうなのでしょう。このことは最近になって知りました。たしかに丸い黒縁に牛乳瓶の底のようなレンズをはめたメガネを掛けていましたが、片目が見えなかったとは。余談ですが、一時期コルビュジェの弟子として建築に携わっていた、作曲家のクセナキスも内戦で顔面を負傷し片目を失明しています。クセナキスもコルビュジェと同じくけっこう好きなのですが、意外な共通点ですね。頭の下がる思いです。_| ̄|...○ボトッ

 話を戻して、今回のコルビュジェ展ではあちこちにコルビュジェのイスが置かれていたことが嬉しかったです。コルビュジェのイス.....建築同様に有名でテレビや雑誌でもよく見かけますね。LC1、LC2、3、4.......そんな垂涎のイスに座れた、というのが今回の展覧会で得た収穫の1つでもあります。なかなか実物にお目にかかれないし、なにより値段が高いっ!  LC3だったら車が買えそうだもんなあ。LC2とLC3は単に一人掛けか二人掛けの違いだけなのかと思っていたら、座面のクッションの硬さが違っていました。わりと固めなLC3の方が好みでした。あぁ......いいなあ。LC4のラウンジチェアもイームズのそれとは異なり小振りでスマートなラインが素敵でした。弟が話していましたが、なんでも著作権が死後50年経つので失効し、色んなメーカーから発売されそうとのことで、値段もピンキリになりそうなのだとか。.......案の定、弟は狙っているそうです。先日もオリジナルのイームズのシェルチェアを買ったそうだし。...........やっぱりいいよなあ。密かに自分もマッキントッシュ(パソコンのそれではありません。念のため)のハイバックチェアが欲しかったり..........。


 来週で展覧会は終了だとしてもいくら建築界では超有名とはいえ、世間一般的に見たら、こないだまでやっていたモネなんかと比べるとやはりマイナーだろうからそんなに混まないのかな...と思っていました。ほとんど開館と同時に入ったのですが、やはりそれほどの混みではなく、ゆったりと観られました。コルビュジェのイスにも座れたし。ところが見終わって出てみると、チケット売場/入り口付近がすごい混み。早く来て良かった〜。展示方法が絵画とは異なり、映像を見たり、実寸大の部屋の中を順番待ちで見て回ったりするし、また休憩用のイスもコルビュジェのものなので、混み合っているとそれらを堪能するにはえらく時間が掛かってしまいそう。


 見終わった後、ミッドタウンのインテリアのお店を見て回って、へとへとになってようやく帰りの電車に乗れたと思ったら、なんと人身事故で30分も遅れて参りました。都内だったら比較的多いのかもしれませんが高崎線ではめったに起きないはず....なのでびっくりしました。事故が起きた時は桶川あたりで恵比寿から桶川まで1時間、30分停車して....復旧したすこしあとでようやく座れたので、まあ1時間半、立ちっぱなしでした。ああいうときはブーツはきつい.........重いし。でもブーツの方が似合うんだよなあ........。

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 3月に、「財閥豪邸ものがたり」という番組がありました。
簡単な番組説明はこちら。

 三大財閥といえば.........三井、三菱、住友、四大財閥といえば......安田を加えた財閥のことをよく指しますが、番組内では四大財閥の「豪邸」の紹介を交えて、財閥解体に直面した各財閥一族の顛末を追ったものです。

 実はテレビを付けていてたまたま見た番組です。オープニングを見て、これは録っておけばと即時思った番組です。(くやしい...) なにせ紹介する豪邸のうちの1つ、三菱の創設者の邸宅である岩崎邸には以前自分自身訪れたことがあるので。ああいう近代建築には本当に目がないのです。w

 紹介した通り、邸宅の紹介だけではなく財閥解体のいきさつも盛り込んであるので、個人的には邸宅だけを紹介してほしかったな〜とは思いましたが、今までこれといって知らなかった財閥解体の経緯や財閥そのものについて知ることが出来たので、結果としては満足でした。


 紹介された4つの豪邸のうち、とりわけ三井、三菱の財閥の邸宅は、西洋建築を採り入れた「クラシック」な建築でした。三菱財閥のは先述通り見たことがあるからかもしれませんが、三井のそれはそれを上回る位、重厚かつ豪華な造りで、当時の億万長者の威厳が感じられるものでした。(番組紹介に掲載されている写真がそれです) 内装ももちろん紹介されていたのですが、なんとそこにはロダンの彫像やモネやルノワールの絵画が飾られているのです。........最後にちょこっとだけ紹介されていましたが、なんでも現在では会員制のクラブとして使われているそうです。......会員制ね..........年会費とかすごいんだろうな........。場所は今まで知りませんでしたが案外都心のど真ん中にあるんですね。会員制クラブとして運用されているのだから一般公開はしていないってことか。一般公開しているのは三菱と住友だったかな。安田は公開するために現在清掃中だとか。

 三菱の岩崎邸は、上野の池之端にあります。最近耳にした話によれば、ゴスロリの人達が撮影会の場としてよく使っているとか.......。まあゴスロリに関係無くコスプレ関係全般でも使われている様ですが。前にも岩崎邸へ行ったことは、当雑記でもちょこっと書きましたが、撮影自由ですのでそれはもう大量に撮りました。デザインの参考にもなるものが多かったので。とにかく豪奢で重厚な暖炉や、洒落たシャンデリア、当時としては最新であろうバスタブのあるバスルーム..........。
 そうそう、この番組で初めて知ったことなのですが、岩崎邸には地下へと続く階段があって、残念ながら立ち入り禁止なので番組を見るまではその先に何があるか分からなかったのですが、なんと併設されているビリヤード小屋へと続いていたのでした。「撞球場」と書かれていたと思いますが、ビリヤード小屋、確かにありました。。行った時は中には入れないのでガラス越しでしか確認できませんでしたが、台がきちんと今でも残っていたと思います。

 住友は、もともと大阪の豪商でしたので、邸宅もそちらのほうだったと思います。記憶が定かではありませんが、確か和風の屋敷だったような。三井、三菱に比べてしまうと地味な印象になりがちですが、邸宅よりもその広い日本庭園が素敵でした。..........まあ日本庭園といえば、別の番組で以前、日本庭園についての番組を見たことがあるのですが、その時紹介されていたのは、岩崎小弥太。三菱創設者の岩崎弥太郎の息子。たしか小弥太が作らせた庭園だったと思います。........これって一般公開すれば絶対観光地になるはずだと思える程なのに、一般公開はしていません。広大な敷地に、これまた広い池、築山、灯籠............あれは凄まじいですよ。これがかつての個人の庭園だったと思うと。

 安田財閥は、財閥の中でも後発でしたが急成長を遂げた財閥です。でも........邸宅はかなり地味でした。広くて大きいのでしょうが、豪華さは番組からでは感じられませんでした。安田と言うと、寄付した日比谷公会堂や東大の安田講堂とかが思い浮かびますが、個人的には安田講堂を取り上げてくれた方が良かったかな。番組の主旨からは外れてしまうけど。あれは若干ネオゴシック風でもあるから。早稲田大学なんかもそうだけど........。


 番組では紹介されていませんが、もしこれらに加えたいと思う邸宅としては、かつての皇族であった朝香宮の邸宅であり現在は庭園美術館として利用されている建物。朝香宮自身にどうも芸術を見る目があったようで、当時西欧で流行っていたアールヌーヴォー/アールデコに惹かれ、自邸の設計に際して向こうからわざわざ呼び寄せて作らせた程です。その中には、ルネ・ラリックも含まれており、ちょうど今、庭園美術館では普段公開していない部屋も見られる様になっていて、例えばルネ・ラリックが手掛け貴重なたシャンデリアなども見られる様です。...........以前見に行ったプティパレ展が庭園美術館でしたので見たことありますが、本当に素晴らしいですよ。前にも書いたからくどいですが、何と言うか.........成り金的な趣味ではない感じがあります。バスルームの蛇口などの金具も金色ではなくて銀色だったりしますし、バスルームにオイルヒーターなどもさりげなく置いてあったり、庭園を見渡せる様に作られた、書斎、その机がまた素晴らしく、円形でありながら確か回転出来る様な作りだったような。冬期のための「ウインタールーム」も2階に用意されてあって.......つまり温室ですね、白黒のタイルがまたモダンで。各部屋の壁紙模様も、ウイリアム・モリス風の落ち着いた模様で......賞めればきりがない位素敵です。そういえばこの庭園美術館もコスプレさん達の撮影会の御用達だったりしますね。なんか迷惑な気もするけど。


 番組の話に戻して...........、財閥解体の処理をまかされたのが、同じ財閥である澁澤財閥の当主である渋澤敬三でした。(って番宣そのまんまだw) この渋沢敬三、青淵こと渋沢栄一の孫なんですね。埼玉の深谷出身の人。深谷駅にでかでかと「〜生誕の地....」なんて看板があるけど。w ちなみに、サドの翻訳でも知られる、澁澤龍彦も辿るとこの渋沢家の人なのだとか。うぅ話がまた外れた、とにかく財閥出身の人間が自ら財閥を解体することはそうとう辛かったことでしょうね。安田、住友は早くから解体を承諾した様ですが、三井、三菱はかなり最後まで抵抗した様。w  特に岩崎小弥太はブチ切れ。
 というのもその気持ちは分からなくもないです。財閥出身の者は、会社社長などの役職に就くことを禁じられ、同系列の会社に就くことも一切禁止させられたわけです。おまけに一族が所有している株式の全て没収、邸宅も没収。.............ほとんど今で言う自己破産に近い。(同じ様に自己破産すると役職に就けなくなってしまったり様々な制限を受けることになります) 要するに強制的に破産させられて隠居生活を送らされるわけですから、当人達にしてみれば言うまでもなく理不尽な要求でした。でも、当時、日本を占領していたGHQによる命令ですから従わざるを得ないわけです。結果短い期間で財閥解体は終わりましたが、その後の日本の経済復興に伴い、財閥の中の子会社だった会社が集団化することによって、結果、元の財閥にはならなくともその支配的地位を復活させたわけですね。

とはいっても財閥一族達は、いくら子会社が集団化して復興を果したといっても、一族は役職に就けないわけですし邸宅も没収させられたのですから、本当に辛かったでしょうね。現在の当主が番組に出演していました。三井と三菱の当主だったかな.......。別にごく普通のご老人でした。


 財閥っていうか富豪には何度生まれ変わっても縁が無さそうなので、自分にしてみれば( ・x・)フーンって感じですが、邸宅だけは一般公開してほしいぞ。会員制のクラブだなんて..........ねえ。


(2006/9)
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当然、放送されたのは2006年の3月です。
ちなみに書いた時には番組説明があったのですが年が変わったので無くなってます。w

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日本の近代化遺産 オフィシャルサイト

 だいぶ前に見た話題.......と思いきや最近また再放送していたようです。
「日本の近代化遺産」というのをBSフジでやっているのですが、ぜ〜ったい見たかったのが、第7回の「横浜・横須賀」でした。

 もう.....本当に横浜は大好きな街...というより場所かな。ちょうどみなとみらい線の馬車道駅から出て赤レンガ倉庫へ向かい、その辺りから神奈川県庁舎へ向かう辺りまでに見える、クラシックな建物..........。よくいわれる、キング・クイーン・ジャック....すなわち神奈川県庁舎、横浜税関本関庁舎、横浜市開港記念会館。それに加えて、県庁舎と道路の相向かいにある横浜開港資料館、そして先述の赤レンガ倉庫。それに横浜海岸教会。

 なにより素敵なのは、海沿いにあるというのが素敵過ぎる。海も大好きなので、もうツボを押さえられまくったスポットです、横浜は。横浜というよりみなとみらい地区かもしれませんが。あんまり建物が密集していないし、東京みたいに人でいっぱいというわけでもないし。赤レンガ倉庫の脇の公演で海を眺めるのが大好きです。倉庫から横浜税関本関庁舎へ向かう道を歩くのもまた素敵なんですよ。あのイスラム風でアイボリー色の、すらりとした横顔の様な建物は和ませてくれます。また行きたいなー。というより住みたい。毎日の生活が変わっちゃうんじゃないかって思う程、自分には憧れの場所です。


 番組では横須賀もやっていました。横須賀には行ったことがないのですが、番組を見てやはり行きたくなりました。横須賀というと米軍基地がある街ですが、もともと海軍の街でもありましたよね、確か。にもかかwらずどこか穏やかな雰囲気がドライドック脇の公演から感じられました。海っていいなあ.........。横浜や横須賀に住んでる人が羨ましくてしかたないです。本当.....ああいうところに住めるのは幸せなことだと思いますよ。


横浜開港資料館
横浜赤レンガ倉庫


(2006/03,09)

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 気を取り直して別の話題を。

 教会があるということだったので、ゴシックや大聖堂が好きな自分としてはどうしてもチェックしてしまいます。それでいろいろ見てみたのですが、教会とはいってもいわゆるカトリックやプロテスタントなんていうのとは縁がなさそうな、演出用の教会なんですよね、やはり。普段そこでミサなんかが執り行われるなんてことはなさそう。 ですが、意外にもそれなりに凝っていました。..........なんていうと怒られそうですが。

 教会に入ると、既にオルガニストによるオルガンが演奏されていました。教会自体もとりわけ大きいものではないので、パイプ数はそれほどなく、オルガン(コンソール)は2段の鍵盤で、パッと見た目は昔のエレクトーンみたいなコンパクトな感じ。式の開始まで弾かれていたものは、バッハのアリア。「G線上のアリア」でおなじみのあの曲です。曲中けっこう音色変えつつ弾いていました。  また、クワイア(聖歌隊....という規模ではないですが)も居て、5人くらいでしたが、賛美歌を歌っていました。

 一応、ステンドグラスが祭壇部分にあったのですが、これが...........。描かれている人物が全てのっぺらぼう。かなりシンプルなもので、差し込む光は人工による光、つまり照明。誓う場面でいきなりぱーっと光が強く差し込んだりする等、演出がけっこう凝ってました。

 神父さんがきちんといましたが、果して神父なのか牧師なのかは分かりません。神父はカトリック、牧師はプロテスタントの教職名なので......。ちなみに外国人でした。最初に「ボンジュール」なんて言っていたからフランス人? その後はなかなか流暢な日本語で話していたようですが、マイク等がなかったのでよく聞き取れませんでした。


 しかし.....まあこれを言ってしまっては野暮ですが、結婚するときはキリスト教で葬式は仏教、あるいは神道だったりするわけですよね.........。日本くらいですよね、そういう感覚でやっているのは。宗教に身を奉げることも大事だと思いますが、縛られない身でいられるのも世界を見ているとそれも良いなと思ってしまいます。.........ただ敬虔な信者からは冒涜してると思われるのかもしれません。

うぅ、でもそんなこといったら、ミッション系の学校すらも否定する事になっちゃうよねえ。
いやそれよりも一番問題なのは自分かも。十字架やらペンタグラムやらぼこぼことサイトに飾ってたりするし。おまけに幼稚園は聖公会だったし.........。一番おまえがあやしいじゃないか。w

 

 話を戻して..........、実はお祝い金とは別に何か贈ろうかなと思っていたのですが、機会を逃してしまいました。けっこうぴったりなのを見つけたのでいいかな....と思ったのですが。

マリアージュフレール ウエディングコレクション
......でもこれってどっちかっていうと引き出物用かな。というか自分が貰いたい!! 前にも書きましたが、マリアージュフレールは大のお気に入りの紅茶です。味も最高ですがパッケージデザインも最高!  マリアージュなんて本当、婚礼にぴったりな名前ですよね。

 そんなわけで、だいぶキリスト教にどっぷり浸かりました。それのおかげで、最近聴いているのはもっぱらバロック。バッハ、パッヘルベルとか。アリアもカノンも昔から大好きでしたが、ここ最近は永遠と流しています。


パッヘルベルのカノン~バロック・コンサート
これ持ってます。パッヘルベルのカノンとバッハのアリアのほかに、ボッケリーニのメヌエット(聴けばああこれか..と思うはず)も入っています。

パッヘルベルのカノン / オン・パレード
これはすごい......全曲パッヘルベルのカノンだ........。

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 「ストラスブール」
 当て字辞書を日本語入力メソッドに登録してあったせいか、カタカナに変換しようとしたら一発目に出てしまいました。....一瞬「お!」とか思うけど、改めて見ると「夜露死苦」みたいでなんかあれですね.....。

 NHKの今週の世界遺産で取りあげるのは、フランスのストラスブール大聖堂。パリ、アミアン、ランスなどと並ぶ、フランスゴシック建築の1つ。独特の赤みを帯びたその姿は、詩人ポール・クローデルが「アルザス娘のごときバラ色の天使」と謳われたほど。しかし実際は、倒壊の危険があって、内部で巨大なつっかえ棒で支えてあったりと、悲惨な事になっているようです。

 まあそれはともかく、とにかく楽しみです。エクレシアとシナゴーグの像とかも出て来るのかな.........。


NHK 世界遺産の旅 【フランス・ストラスブール】

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 BSフジで放送されている「日本の近代化遺産」を見ました。今回は大阪でした。
.........BSはどうも番組の編成が変則的で定期的でないものがあって、この番組もそうなのです。番組が始まり出してから慌てて見始める....というのが度々あって、今回はほとんど最初から見られたのでまあ良かったのですが、本当は録画したいです。

 とりあえずこのシリーズは、今まで北関東、東京、九州は見ました。(北関東の回は以前ブログに書きました) 途中挟んだCMでDVDの紹介を流していたのですが、7巻も出ているなんて! テレビではその3つを何度も再放送していたので、てっきりこの3つだけのシリーズだったと思い込んでいたのですが..........。もしかして他のも既に放送済みなのかな....? だとしたら不覚。

 今回の大阪........実は個人的なイメージだと大阪っていうと、どうしても「食い倒れ」って感じで、道頓堀とかミナミとか....ああいう町並みのイメージしかなかったので、どんなのが出て来るのか見当が付かなかったのですが..........初めに取り上げられたのはデパートの大丸。心斎橋の店舗でしたが.......なんと建築様式がゴシック式でした。う〜、重厚で貫禄ある建物......屋上の角の装飾がいかにもゴシックって感じで........内装はアールデコ風の装飾が散りばめてあって素敵。エレベーターの装飾がいかしてる! 当時のままなのですが、階数表示が素晴らしくて! 

 他にも、中之島図書館、大阪市中央公会堂.......もう本当に....素晴らしいです。図書館の方は何と言ってもファサードの素晴らしさ。高くそびえる柱と重厚な扉....。公会堂の方は、外観が東京駅風....なんでもクィーンアン様式だとか解説されていた様な......(あとで調べとこう)。内観も素敵で、間仕切りの鉄柵?...の装飾が凄くて、ゴシック大聖堂の内陣と外陣を区切る鉄柵の模様に似ている感じで......あれは個人的にお気に入り。


 そんなわけで、また見てみたいのです。.........有り難い事にDVDで見られるなんて。
買うしかないよね.........。あぁ、横浜・横須賀編のも是非とも見たい!!

日本の近代化遺産

† 00:50 | トラックバック | Topへ▲ †

 去る10月20日に、旧新町屑糸紡績所の一般見学会が開かれていたなんてちっとも知りませんでした。
これはカネボウの新町工場敷地内にある建物で、1877年(明治10年)、官営富岡製糸場(こちらは明治5年)に次いで建てられました。.........維新からわずか10年後に出来た建物が、こんな小さな町に今でも現存しているのが不思議なくらいです。

 今回の見学会には参加できませんでしたが、実は小学生の頃、社会科の授業でカネボウへ工場見学しにいったことがあります。倉庫や、その他の古い施設なども見させてもらいました。.........レンガ倉庫だけは今でも記憶に残っています。本当に、横浜の赤レンガ倉庫なんかとは比べ物にならない程小さなものです。それでも古びたレンガを間近で見て、歴史の重みを感じ取ったものです。

 レトロなレンガ造りの倉庫が、国道からちょこっと覗けるくらいで、他は工場敷地内に入らなければ見られないと思うので、存在感があまりなく、今まで半ば放置されてきた感じもあると思います。規模で言えば断然、富岡製糸場の方が大きいですし歴史にも名を残しています。その点、新町の方は、屑糸を紡績する施設だし、規模も小さいものです。

 そんな折り、富岡製糸場の施設を、世界遺産に登録させようとする動きが近年起こり始め、しかも県レベルでいろいろと取り組みを行っている様です。.........詳細は知りませんが、どうやら富岡製糸場と共に世界遺産に登録させたいようです。

 個人的に言わせてもらうと..........、世界遺産の登録に捕われ過ぎている様な気がします。歴史的価値があるのは分かります。けれども、県民のため....というよりも名目のため.....の方がずっと大事、のように思えてしまうのです。県が制作したPRビデオを見た事あるのですが、それを見るとほんとううんざりしてしまいます。兎にも角にも世界遺産にふさわしい...みたいな内容で、肝心の施設の魅力がちっとも伝わってこなかったのです。 それに対して.....偶然見たのですが、BSフジだったと思いますが、日本の近代建築の番組があって、東京、北九州、北関東、の3回を見たのですが、その内、北関東の回は、実際はすべて群馬県内にある建造物で、富岡製糸場、旧丸山変電所、碓氷峠のめがね橋、碓氷社、などなど、同じ30分間なのに、すごく内容が充実していて嬉しかったんです。

 歴史的価値などから見て、おそらく横浜の赤レンガ倉庫のように、テナントを入れて、テーマパークのようにすることは難しいのでしょう。...........でも、そこを何とか良いアイデアで、皆に親しまれる様な形で公開してほしいのです。横浜の赤レンガ倉庫はまさにそういう施設となって活躍しているのを目にしたので、嫉妬しているのです。こっちにだって素敵な倉庫があるのに放置されたままなんだもの。


 こんなことは言いたくはないのですが、現在の県の財政はだいぶ酷い状態です。にも関わらず、館林美術館、昆虫の森、などなど、どう考えたって大赤字なのは分かりきっているのに、それを財政難にも関わらず次から次へと作ってしまうのには呆れています。(議会も呆れているらしいですが) 第一、副知事が居ない状態がもう数年も続いている事自体、異常です。イエスマンばかり周りに従え我がまましたい放題.......。誰の何の事を言っているかおそらく分かると思いますが、今の群馬県はそういう状態です。今回の件だってだいたいそんなところでしょう。


 今後どうなるかは分かりません。所有者であるカネボウも経営状態が良くないですし、新町工場ももしかしたら売却...だなんてことも起こりうるかもしれないし...........、何とか良い方へ向かってくれれば良いのですが.............。


 ぐぐってみたらこんな動画が!
http://www2.g-tak.gsn.ed.jp/es/sougou/sonota/tetsudou/tetsudou1.html
..........なんか古そうだけどいつのなんだろう。ちょこっとレンガ倉庫が映っています。

ちなみにBSフジで放送した番組、DVDになっているようです。
http://www.dvd.netyokocho.jp/catalog/KKCS-7/

† 23:05 | トラックバック | Topへ▲ †

 先々週の「美の巨人たち」では、天才技師ギュスターヴ・エッフェルによるエッフェル塔を1時間スペシャルで取り上げていました。......もう感激です!  というのも、あのエッフェル塔、実はフランスにおけるゴシックリヴァイヴァルの具体化として傑作の建築だからです。

 ゴシックという文化は、12世紀あたりから14世紀辺りに最も栄えた文化ですが、その後ルネサンスに移り変わりゴシックは衰退していくのですが、1750年、イギリスのストロベリー・ヒルにゴシック風の館が建てられたのを機に、徐々にフランスやドイツなどで、再びゴシックが持てはやされる様になるんです。これをゴシックの復興ということで、「ゴシック・リヴァイヴァル」と呼ばれたりします。

 フランスのゴシックリヴァイバルに貢献した人物と言えば、やはり「ヴィオレ・ル・デュック」でしょう。この人物は、パリ大聖堂(ノートルダム大聖堂)のステンドグラスの修復など行ったのですが、彼は単にかつてのゴシックの模倣に止まる様な事はせず、当時のゴシックの理念を継承し新たに建造する事が目的だった様です。

 産業革命と共に現れた新たな建材である、鉄、ガラス、コンクリートの中の、最も力学の構造が鮮明に現れる鉄を、ヴィオレ・ル・デュックは特に注目していました。エッフェエル塔の設計はエッフェル......だと思っていたのですが、厳密に言うと彼ではないそうです。エッフェルの建設会社に勤めていた社員二人によるアイデアとその社員の上司である建築家のステファン・ソヴェストルが手直しして作られたものなのだそうです。このステファン・ソヴェストルという建築家は、ヴィオレ・ル・デュックの理念を継承する建築家グループに加わり、1878年のパリ万博で、鉄骨による建築物を展示していた人物でもあるそうです。

 まあ、そんなうんちくは抜きにして、エッフェル塔は緩やかな曲線とは裏腹に内部に張り巡られた無数の鉄のフレームの組み合わせが何とも言えないかっこよさ! 鉄材を留めるリベットがあたかも中世ゴシック大聖堂の表面を飾る突起物で、無数のフレームがリヴ・ヴォールトのように思い起こさせてくれたりして、ホント、ゴシックリヴァイヴァルの化身って感じがします。東京タワーと同じ様なものかと思っていたのですが、構造が違う感じ。それにフレームのデザインも異なるし、なにより色が違う! くすんだ赤茶色というか焦げ茶色というか.....ダークな色彩が、これまた(^∀^)イイ


 番組内では、特にゴシックリヴァイヴァルやヴィオレ・ル・デュックうんぬんの話は出てこなかったのですが、代わりに知らないネタを拝められたので満足です。(^∀^)

あとのネタはこちらでどうぞ。
http://www.tv-tokyo.co.jp/kyojin/picture/050319.htm


 余談ですが、先週は、大好きなロートレックでした。最近の「美の巨人たち」は知らないものが多く個人的な好みではないものが多かったので少し退屈だったのですが、2週続けて大満足!!! (^∀^)

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 建築家の丹下健三、亡くなられましたね。年齢が年齢だけに心配していたのですが........。それでも、割と最近まで精力的に仕事をこなしていたそうですから、凄いです。戦後の日本の高度成長と共に、またそれを支えながら建築に携わってこられたのですから、本当に残念です。

 都庁やフジテレビ社屋辺りが近年手掛けたもののなかでは有名ですが、やっぱり何だかんだ言っても他にああいう設計をした人はいないし、偉大な人だったのだと改めて感じさせられます。都庁のツインタワーなんて、その後真似られたりする程だったようですし。......そういえば、その都庁のツインタワーって、ゴシック建築の大聖堂からヒントを得たとかどうとか聞いた事があるのですが、これって本当?  けっこう気になる.......。

 そう......恐縮ですが、この方の手掛けた建築って、実はあまり知らないんです(安藤忠雄とかだったらけっこう知っているのですが。)........。東京オリンピックの際に建てられた、代々木国立競技場とか、東京カテドラルとか......あとは、横浜美術館......くらい。そういえば葬儀は東京カテドラルで行われたんでしたっけ.........。東京カテドラルの建物は、本当、目につきますよね。初めて見た時、電車乗ってて窓から見えた時、うわっって感じでインパクトありましたもの。余談ですが、あそこには、ミケランジェロ作の(サンピエトロ大聖堂の)ピエタと同じ原寸大のレプリカがあるんですよね。原寸大.....いつかお目にかかりたいものです。

  なんとなく1つの時代が終わった様な、気がします。 ずっと今まで大きな存在であった人がいなくなりそこがぽっかり空いてしまった様に思えます。.......もしもいなかったら他に代わる人がいたとは......思えないので。

 ともかくこの方の手掛けた建築についてもう少し調べてみようと思います。

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